北海道暮らしの読みもの

3D地形を読み込んでいます

地理院タイル(標高タイル、シームレス空中写真)を加工して作成。高さは1.5倍に強調

地形でわかる北海道

大雪山はどうできた?

大雪山は、北海道の中央部にある火山群の名前です。上川町、東川町、美瑛町にまたがり、「たいせつざん」とも「だいせつざん」とも呼ばれます。

一番高い旭岳は標高2,291mで、北海道の最高峰です。この山々は、どうできたのでしょうか。

スクロールすると、約3.8万年前へさかのぼります

現在

上から見ると、真ん中に丸い窪地

約20以上の火山のうち、8つの峰が輪のように並び、その中央に直径約2kmの窪地があります。これが御鉢平カルデラです。

最高峰の旭岳は、輪の外の南西に立っています。

約3.8万年前より前

カルデラも旭岳も、まだなかった

ここからは、窪地と旭岳を消して周りからつないだ想像の姿で見ていきます。

当時の山の形はわかっていません。周りの地形も今のままです。

約3.8万年前

噴火が起こり、火砕流が広がる

約3.8万年前、噴火で御鉢平カルデラが作られました。噴き出した火砕流の体積は約8km³とされています。

環境省や観光庁の資料では約3万年前と書かれていて、年代には幅があります。噴煙と灰色の範囲はイメージです。

約3.8万年前

中央が陥没して、御鉢平ができる

噴火の跡には、直径約2kmの陥没カルデラが残りました。

洞爺カルデラは直径9〜11km、支笏カルデラは14〜18kmとされるので、それに比べると小さなカルデラです。崩れ方はイメージです。

火砕流のあと

火砕流の跡を、石狩川が削る

火砕流の堆積物は、層雲峡や天人峡で最大200mの厚さになりました。ゆっくり冷えて固まるときに規則正しい割れ目ができ、多角形の柱が並ぶ柱状節理になりました。

その岩を川が削り取って、今の谷ができました。

現在

24kmも続く、層雲峡の絶壁

層雲峡は石狩川の上流にある峡谷で、延長は約24kmです。流星の滝や銀河の滝も、この絶壁にかかっています。

上流の大函は、切り立った壁が両側から川に迫る場所です。

完新世〜約5000年前

最も新しい山、旭岳が育つ

カルデラの南西では、熊ヶ岳や後旭岳に続いて、旭岳が生まれました。大雪火山群で最も新しく、最も大きな成層火山です。

旭岳は完新世に活動を始め、約5000年前までに今の山頂部ができました。育つ様子はイメージです。

3000〜2000年前

山が崩れて、地獄谷ができた

3000〜2000年前には山体崩壊が起こり、山頂の西側に馬蹄形の地獄谷火口ができました。岩なだれは旭岳温泉まで届いています。

1000年前からは水蒸気爆発が頻発し、姿見の池などの小さな火口群ができました。最新の水蒸気噴火は約250年前以降とされ、記録に残る火山活動はありません。今も地獄谷には活発な噴気孔があります。

現在

山の上に残る、永久凍土

水色の範囲は、標高2,000m以上の土地を塗ったものです。環境省によると、大雪山の永久凍土は標高2,000mの高所に存在します。塗った範囲が永久凍土の分布というわけではありません。

研究では、永久凍土を維持する気温環境は大雪山地域で今150km²程度と推定され、成り行きの場合は2070年頃に完全に消失すると予測されています。

現在

そして、今の大雪山へ

山頂部の高山植物は約250種で、日本の高山植物の4割にあたります。アイヌの人々は、この一帯をカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼びました。

大雪山という名前の始まりは、1899年の本とされています。それより前は、石狩岳などと呼ばれていました。

大雪山の基本データ

最高峰旭岳(2,291m、北海道の最高峰)
火山の数約20以上の成層火山や溶岩ドーム。うち8峰が環状に並ぶ
御鉢平カルデラ直径約2km。火砕流の体積は約8km³
層雲峡延長約24km。火砕流の堆積物は最大200m
大雪山国立公園226,764ha(1934年指定)

火山とカルデラの数字は気象庁、公園の面積は環境省によります。層雲峡の延長は事典によって約20〜25kmと幅があります。

成り立ちの年表

約3.8万年前御鉢平カルデラができる(約3万年前とする資料もある)
その後熊ヶ岳、後旭岳、旭岳の成層火山ができる。御蔵沢溶岩が流れる
約5000年前まで今の旭岳の山頂部ができる
3000〜2000年前山体崩壊で地獄谷火口ができる
1000年前〜水蒸気爆発が頻発し、姿見の池などの火口群ができる
約250年前以降最新の水蒸気噴火

よくある質問

大雪山はどこにありますか?

北海道の中央部です。上川町、東川町、美瑛町にまたがっています。

大雪山という山はあるのですか?

大雪山は1つの山の名前ではなく、火山群の名前です。約20以上の成層火山や溶岩ドームからなり、最高峰は旭岳(2,291m)です。

大雪山の読み方は?

「たいせつざん」とも「だいせつざん」とも読みます。

御鉢平はどうやってできたのですか?

約3.8万年前の噴火のあとに陥没してできた、直径約2kmのカルデラです。約3万年前とする資料もあります。

層雲峡の柱状節理はなぜできたのですか?

御鉢平カルデラを作った火砕流の堆積物が冷えて固まるときに、規則正しい割れ目ができたものです。その岩を石狩川が削って、今の峡谷になりました。

大雪山に永久凍土はありますか?

あります。標高2,000mの高所に存在するとされ、日本で永久凍土が確認されている数少ない場所の一つです。

大雪山へ行くなら

山の標高や所在地は、北海道の山カタログでも見られます:大雪山(旭岳、2291m)、石狩岳(1967m)

この3D地形について

今の地形と写真は、国土地理院のデータを開いたブラウザがその場で読み込んで描いています。高さは1.5倍に強調しています。一方、カルデラと旭岳がない姿、崩れ方、旭岳が育つ途中、噴煙、灰色の範囲はイメージで、当時を正確に再現したものではありません。水色の範囲は標高の色分けで、永久凍土の分布そのものではありません。画面の右上に、どの種類の表示かを出しています。

空中写真の出典:地理院タイル(シームレス空中写真)。「電子国土基本図(オルソ画像)」、「東日本大震災後正射画像」、「森林(国有林・民有林)の空中写真(林野庁)」、「地方公共団体等の空中写真」、「簡易空中写真」、「国土画像情報」から作成されたものです。地理院タイル一覧

参考にした資料

北海道暮らしの読みもの