3D地形を読み込んでいます
地理院タイル(標高タイル、全国ランドサットモザイク画像)を加工して作成。データソース:Landsat8画像(GSI,TSIC,GEO Grid/AIST), Landsat8画像(courtesy of the U.S. Geological Survey), 海底地形(GEBCO)。高さは3倍に強調
地形でわかる北海道
日高山脈はどうできた?
日高山脈は、北海道の中南部を南北に貫く山脈です。長さは約140km、資料によっては150km以上とされ、最高峰は標高2,052mの幌尻岳です。
この山脈は、火山ではありません。プレートがぶつかって持ち上がった山脈です。
スクロールすると、約1,300万年前へさかのぼります
現在
上から見ると、一直線
真上から見ると、北から南東の襟裳岬へ、まっすぐ続いているのがわかります。東には広大な十勝平野が広がります。
この地図は範囲が広いので、高さを3倍に強調しています。
約1,300万年前より前
ここに、高い山脈はまだなかった
時間をさかのぼります。
当時の地形は再現できないので、今の山脈を消して周りからつないだ想像の姿で見ていきます。実際には、海が広がっていた場所もあったとされています。
約1,300万年前
2つのプレートがぶつかる
環境省の資料によると、北海道付近は北米プレートとユーラシアプレートがぶつかる場所でした。
面白いことに、その原因は地球の反対側にあります。大西洋が広がり続けた裏側で、プレートの衝突が進んだのです。光る線は押し合う力のイメージで、実際の位置や向きを示すものではありません。
約1,300万年前〜
山脈が持ち上がっていく
衝突が進み、約1,300万年前から山脈が上昇したとされています。
年代には別の説明もあります。北海道開発局の資料は、約1,500万年前に今の北見山地のあたりに「最初の日高山脈」ができ、約1,000万年前には今の位置に高い山脈があったとしています。
同じころ
十勝平野も、同じころ生まれはじめた
十勝平野の形成も、日高山脈の誕生と同じころに始まりました。陸地が沈んでできた盆地が、のちの十勝平野です。
この盆地は、はじめ太平洋の海底にありました。何百万年もかけて陸地に変わっていきます。この場面の平野は今の形で、当時の姿ではありません。
現在
地下深くの岩が、地表に並んでいる
山脈の大部分を占める日高変成帯は、地下の断面がそのまま地表に現れたものとされています。その厚さは二十数kmにも復元されています。
普通は見られない地下の岩を地上で観察できるので、学術的に貴重な場所です。
現在
アポイ岳に現れた、マントルの岩
山脈の南端にあるアポイ岳の周辺には、10×8kmにわたって、かんらん岩が現れています。地球の上部マントルの岩で、「幌満かんらん岩体」として世界的に知られています。
標高810mの低い山ながら、この特殊な地質と夏の低温などの影響で、固有種の宝庫になっています。
現在
稜線に残る、氷河の跡
主稜線の周りには、カールやモレーンなどの氷河地形が100か所を超えて分布しています。七ッ沼カールは、その一つです。この地図は範囲が広いので、カールの形までは見えません。
こうした氷河地形が典型的に見られる山は、北海道では多くありません。
現在
そして、今の日高山脈へ
2024年、この一帯は日高山脈襟裳十勝国立公園に指定されました。陸域の面積は245,668haで、国内最大の国立公園です。
人工の構造物がない原生流域としても、日本最大とされています。

