札幌グランドホテル Sapporo Grand Hotel

札幌の中心、北1条西4丁目に佇む「札幌グランドホテル」は、1934年に北海道初の本格的洋式ホテルとして誕生した老舗。開業当時から受け継ぐ“Hospitality First”の精神を軸に、街とともに90年の時を重ねてきました。札幌のホテル史を語る上で欠かせない存在です。

アクセスは、JR札幌駅と大通駅を結ぶ「札幌駅前通地下歩行空間（チカホ）」に直結。悪天候でも濡れずに移動でき、地下歩行空間8番出入口横の“ホテル専用口”からそのままロビーへ上がれます。JR札幌駅からは徒歩約10分、地下鉄大通駅からは徒歩約5分という市内観光の起点に最適なロケーションです。

ホテルの歩みには“北の迎賓館”としての矜持が色濃く刻まれています。故・秩父宮殿下の進言を契機に誕生し、国内外の賓客をもてなしてきた歴史は公式史料にも明記。札幌市民にとっても憧れの舞台であり続け、クラシカルな外観と端正なサービスが今も支持を集めています。

客室は目的別に「グランド イン グランド＆エグゼクティブ」「コンフォート」「グランドクラシック」「スタンダード」の4カテゴリーに整理。ビジネスからアニバーサリーまで幅広い滞在シーンを想定し、上層階の専用ラウンジ利用やワンランク上のアメニティなど、フロアごとに体験価値を丁寧に積み上げています。

食の舞台も多彩です。西洋料理「ノーザンテラスダイナー」、中国料理「黄鶴」、日本料理「環樂」、ビアホール「ビッグジョッキ」、重厚な銘店「ラウンジ・バー オールドサルーン1934」、バー「キャラベル」、暖炉が象徴の「ロビーラウンジ ミザール」、そしてテイクアウトの「ザ・ベーカリー＆ペイストリー」まで。北海道の旬材を生かした正統派の味わいと、ホテルらしい時間の流れが揃います。

なかでも「ノーザンテラスダイナー」のビュッフェやランチは幅広い世代に人気。朝から晩まで心地よく使える“ホテルの食堂”として機能し、旅の合間の一杯や甘味ならミザール、夜はオールドサルーンで大人のくつろぎを——と、時間帯で使い分けできるのも魅力です。主要OTAでもレストランの充実度や朝食の満足度が高く評価されています。

館内にはベーカリーやフラワーショップなどが連なる「グランドアーケード」（東館2階）をはじめ、地下フロアからチカホ連絡口へ続く動線もスムーズ。ベーカリーではホテル伝統のパンやスイーツ、オリジナルギフトが揃い、滞在の手土産選びもここで完結します。

“ホテルで過ごす”楽しみを深めてくれるのが、記念企画やギャラリー、メモリアルライブラリーなどの文化的コンテンツ。長い年月で培われた資料や作品に触れることで、単なる宿泊以上の“札幌の記憶”に出会えます。

立地面の強さも見逃せません。札幌駅・大通公園・時計台・赤れんが庁舎といった定番スポットへは徒歩圏で、チカホ経由なら冬季でも快適に移動可能。駅前通りに面した玄関口は視認性が高く、観光・ビジネス双方の拠点として“迷わないホテル”であることが、口コミでも支持を集める理由です。

総じて札幌グランドホテルは、〈歴史×アクセス×多彩なダイニング〉を高い次元で束ねた“街のクラシック”。重厚でありながら開かれており、世代を超えて“札幌時間”を体験できる舞台です。初めての札幌にも、記念日の再訪にもふさわしい一軒として、今もなお“北の迎賓館”の名に恥じない価値を提供し続けています。