三井ガーデンホテル札幌ウエスト Mitsui Garden Hotel Sapporo West 札幌西三井花園飯店

三井ガーデンホテル札幌ウエストは、JR札幌駅から徒歩4分ほどの場所に立つホテルです。新千歳空港からはJR快速エアポートで約40分、札幌駅西改札から無理のない距離でアクセスできるので、ビジネス・観光どちらの拠点にも使いやすい立地です。

建物全体のコンセプトは「北海道の自然や文化に根差したモダンで落ち着いたインテリア」。ロビーまわりには木や石を使った素材感のあるデザインが多く、色味も抑えめで、札幌駅前の喧騒から少しだけ離れて気持ちを切り替えやすい雰囲気です。同系列の「三井ガーデンホテル札幌」と並んで建っており、そのうちウエスト棟はよりデザイン性とくつろぎを重視した位置づけになっています。

客室数は約170室（169室）で、13階建て。ダブル・ツインを中心に、トリプル対応やコネクティング対応のタイプもあり、一人旅からカップル、家族・グループまで幅広く利用できます。全室に無料Wi-Fi、加湿機能付き空気清浄機、個別空調、冷蔵庫、電気ケトルなどを備え、バスルームは浴槽付きのユニットタイプが基本。ベッド幅もビジネスホテルとしてはゆとりがあり、札幌観光や出張で歩き回ったあとも、しっかり休める造りになっています。

館内設備で特徴的なのが、2階に用意された宿泊者専用の大浴場です。男女別の浴場には内湯があり、15時〜翌9時までと長い時間帯で利用できます。ビジネスホテルクラスながら、客室のバスタブとは別に足を伸ばせる浴槽があるのは、北海道の旅では心強いポイント。雪の季節や雨の日、真夏の移動で疲れたときなど、時間を気にせず立ち寄れる「セカンドバスルーム」のように使えます。

同じく2階には、朝食会場にもなるレストラン「サンカクマド（Sankaku-do）」があります。朝食営業のあとは15:00〜23:00のあいだ、宿泊者専用ゲストラウンジとして開放され、コーヒーなどのドリンクをセルフサービスで楽しめます。札幌駅前とはいえ館内は比較的落ち着いており、チェックイン後にひと息ついたり、ノートPCを開いて軽く作業したりと、部屋以外で過ごす場所が欲しい人にも使いやすいスペースです。

朝食は、ホテル側が「北海道をまるごと味わう」をテーマに掲げる洋食ハーフビュッフェスタイル。メインの特徴は、ライブキッチンで焼き上げるオリジナルクレープで、ハムや野菜を合わせた食事系クレープから、果物やアイスクリームを合わせるデザート系クレープまで、自分好みにカスタマイズできます。ほかにも、北海道産のじゃがいも・玉ねぎ・かぼちゃを使ったグラタンやオーブン料理、日替わりのピザ、スープカレー、道産魚介のフライなど、北海道らしさを意識したメニューが並びます。ビュッフェ台にはサラダやマリネなどの冷菜も多く、しっかり食べたい人にも、軽めに済ませたい人にも合わせやすい構成です。

フロントは24時間対応で、荷物預かりや宅配便発送などの基本的なサービスに加え、周辺観光の案内にも対応しています。札幌駅エリアの大通公園・時計台・赤れんが庁舎といった定番スポットはもちろん、地下鉄やバスを使えば円山・藻岩山方面へのアクセスも容易です。駅近であることから、旭川や小樽、洞爺湖方面への日帰り・周遊の拠点にするのも現実的です。

駐車場は台数・料金に制限があるものの、敷地内または近隣契約駐車場が用意されています（有料）。車利用の場合は事前の確認がおすすめです。駅からの徒歩利用であれば、悪天候時でも無理なく歩ける距離感で、地下通路から地上に上がって数分程度のイメージです。

総じて、三井ガーデンホテル札幌ウエストは「札幌駅前で、少しだけデザインと食事にこだわりたい人」に向いたホテルです。必要な設備はひと通りそろえつつ、大浴場やゲストラウンジ、クレープを中心とした朝食など、滞在を少し楽しくする要素が多いのが特徴。札幌駅周辺で、ビジネスホテル以上シティホテル未満くらいのバランスを求める人には、候補に入れておきたい一軒です。