しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座 Lake Shikotsu Tsuruga Bessou Ao no Za 碧之座支笏湖鶴雅別墅

しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座は、北海道千歳市・支笏湖温泉に建つ全25室のラグジュアリー旅館です。支笏洞爺国立公園内、札幌から車で約1時間、新千歳空港から約40分というアクセスながら、周囲を森と湖に囲まれた静かなロケーションが特徴です。鶴雅グループの「座」シリーズの中でも最高峰に位置づけられた施設で、2019年5月にオープンしました。

館内コンセプトは「高貴なる碧の休日」。ロビーには、縄文文化からアイヌ文化、そして現代へと続く時間の流れを表現した8メートルの積層壁が設けられ、土や貝を使ったアートワークが空間全体の世界観をつくっています。支笏湖ブルーと呼ばれる湖の深い青、森や大地を思わせるブラウンを基調にしたインテリアが多く、北の大地の物語を現代的なデザインで落ち着いた雰囲気にまとめているのが特徴です。

客室は全4タイプ・25室で、すべて100㎡以上のスイート仕様、全室レイクビューのプライベートヴィラです。基本タイプとなる「スイートリゾート」「スイートスカイリゾート」は約100〜120㎡で、広いベランダや高層階からの眺望を活かしたつくり。ダイニングキッチンを備えた「スイートヴィラ」は120〜140㎡、「エグゼクティブスイートヴィラ」は200㎡超のメゾネットタイプで、グループや三世代での滞在にも対応できます。客室同士をつなぐアジョイニング・コネクティング構成も用意されており、2室を行き来できるなど、プライバシーを保ちながら大人数で利用しやすい構成になっています。

全客室には、支笏湖を望む温泉露天風呂と内風呂（ジェットバス）が備えられています。泉質は炭酸水素塩泉（旧泉質名：重曹泉）で、とろりとした肌触りと保湿効果が特徴の「美人の湯」とされています。3〜4人でも余裕をもって入れる広さの浴槽を配し、好きな時間に好きなだけ客室内で湯浴みができるスタイルです。館内に大浴場はありませんが、同グループの「しこつ湖 鶴雅リゾートスパ 水の謌」の大浴場を利用できる案内も用意されています。

食事は、館内の料理屋「水白（みずしろ）」でいただく和食懐石が基本です。北海道各地の海の幸・山の幸を使い、季節ごとの旬を盛り込んだコース構成で、「素にして贅沢」をテーマにした落ち着いた個室ダイニングになっています。また、8席だけの離れ「鉄板焼き 青翠（せいすい）」では、シェフと相談しながら、その日の食材を好みの調理法・ボリュームで楽しめるスタイルを採用。いずれも、一皿ごとに北海道の季節感を感じられる内容を重視している点が特徴です。

館内のパブリックスペースとしては、暖炉を中心に据えた「LOUNGE青陽」と、文化体験を行うカルチャーラウンジ、バーラウンジ「青藍」などがあります。ラウンジでは、藍染め体験、日本茶のお点前体験、アイヌ民族衣装でのロケーションフォト、レターサービスといったメニューを用意。藍染めはハンカチやTシャツを自分で染めて持ち帰ることができ、日本茶体験や手紙の投函サービスなども宿泊料金に含まれる形で楽しめます。

バーラウンジでは、ビールやワイン、カクテル、ノンアルコールドリンクなど幅広いメニューをオールインクルーシブ形式で提供しており、一部のワインやウイスキーなど有料メニューを除き、追加料金なしで楽しめる仕組みです。シャンパンサービスやサイフォンで淹れるコーヒー、夜食サービスなど、滞在中いつでもふらっと立ち寄れるような軽いフード＆ドリンクがそろっています。口コミでも、「飲み物の選択肢が多く、バーや客室でゆっくり楽しめる」といった声が多く見られます。

そのほか、エステサロンやシガールーム、プレミアムな土産物を揃えたショップもあり、館内だけで一日の時間を完結させやすい構成になっています。支笏湖周辺のアクティビティについては、クルーズ船、カヌー、クリアカヤック、ダイビング、冬季のアイスウォーキングなど、季節ごとの楽しみ方を紹介する案内が用意されており、希望に応じて手配の相談も可能です。

アクセス面では、JR千歳駅と新千歳空港を結ぶ宿泊者専用の無料送迎バスが運行しており（事前予約制）、車を使わない旅行者でも比較的訪れやすい立地です。レンタカー利用の場合は、新千歳空港から国道36号・道道16号・国道453号経由で約40分。冬季は路面状況の影響を受けやすいため、スタッドレスタイヤや余裕を持ったスケジュールが推奨されています。

総じて、しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座は、「全室レイクビュー＆源泉露天風呂付きの大きなスイートで、支笏湖の自然と食・文化体験をセットで楽しむ」タイプの大人向けラグジュアリー旅館です。観光を詰め込むというよりは、湖畔でのんびり過ごしながら、温泉・懐石・バーラウンジ・カルチャー体験を組み合わせて滞在そのものを味わいたい人に向いた一軒と言えるでしょう。