しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座 Lake Shikotsu Tsuruga Bessou Ao no Za

支笏洞爺国立公園・支笏湖畔に佇む「しこつ湖 鶴雅別荘 碧の座」は、鶴雅グループの“座”シリーズ最上位として2019年に誕生したスモールラグジュアリー。札幌中心部からは車で約1時間、新千歳空港からも約40分という好アクセスで、自然の静けさと都市からの利便を両立します。全室が湖側に開いたレイクビューで、支笏湖ブルーを独り占めできる設計が滞在価値を一段高めます。

客室は全25室、すべてが100㎡以上のスイート仕様。最上位の「エグゼクティブスイートヴィラ」（210㎡／270㎡、メゾネット・定員5名）、ダイニングキッチンを備えた「スイートヴィラ」（120㎡・140㎡、定員3〜4名）、最上階から湖を一望する「スイートスカイリゾート」（100〜120㎡、定員3名）、広いベランダ付きの「スイートリゾート」（100〜120㎡、定員3名）の4タイプで構成されます。どのタイプでも窓辺に広がる湖景が主役。二人旅から家族・三世代まで、旅のスタイルに合わせた間取りが選べます。

最大の魅力は“すべての客室に温泉露天風呂”。各室には支笏湖ビューのプライベートスパと、内湯のジェットバスを備え、好きな時間に湯浴みを楽しめます。泉質は肌当たりの柔らかな炭酸水素塩泉（旧称・重曹泉）。館内に大浴場は設けず、静けさに浸る“客室完結型”の温泉体験を徹底していますが、希望者は系列「水の謌」の大浴場も利用可能です。

食の舞台は個室割烹「料理屋・水白（みずしろ）」と、わずか8席の離れ「鉄板焼・青翠（せいすい）」。北海道の旬を“素にして贅沢”に表現する懐石は、素材の持ち味を引き出す繊細な一皿が連なります。定型のお品書きに縛られず、その日の出会いに合わせて“選んで食す”演出も同館ならでは。ペアリングの日本酒・ワインからノンアルコールまで幅広く揃い、食後はバーラウンジ「青藍」で一息。朝は香り高いブルーマウンテンが余韻をつなぎます。

ラウンジ＆パブリックスペースも質が高く、暖炉を囲む「LOUNGE青陽」やカルチャーラウンジでは、藍染めや日本茶のお点前、アイヌ衣装でのロケーションフォトなどの“文化体験”を用意。さらにピロティ・ラウンジではシャンパンやサイフォンコーヒー、お夜食などのインクルーシブサービスが楽しめます。ロビーには左官職人・久住章氏による全長約8mの積層壁（約1万5千個のしじみ殻を用いた作品）が配され、縄文から続く土地の記憶を空間に刻みます。

ウェルネス面では、フランスのスパブランド“THÉMAÉ（テマエ）”を据えたエステ＆トリートメントが、多彩なボディ／フェイシャルで深いリラクゼーションへ誘います。茶の文化に着想を得たプロダクトと所作は、移動疲れを鎮め、静けさを増幅する仕上げに最適。ペアでの施術にも対応し、記念日の演出にもふさわしい内容です。

アクセスは車のほか、予約制の無料送迎バスがJR千歳駅と新千歳空港を結び、エグゼクティブスイート利用時は専用車送迎も案内。国道453号線経由で空港から約40分、札幌からは約1時間強。湖上クルーズやカヌー、クリアカヤック、冬のアイスウォーキング、樽前山トレッキングなど、四季のアクティビティ手配もコンシェルジュがサポートしてくれます。

主要OTAの掲載でも評価ポイントは明快で、〈全室レイクビューの広さ／客室温泉の特別感／食事の完成度／スタッフのホスピタリティ〉への言及が多く見られます。Booking.comは設備・サービスを丁寧に整理し、Agodaは“自然の中の静けさ”や客室タイプの選びやすさに触れる構成、Expediaではスパ体験や朝食の満足度が強調されています（数値評価や提供内容は変動するため、最新情報は各サイトで要確認）。

総じて「碧の座」は、〈オールスイート×全室温泉露天×個室主義の美食×文化とアート〉で組み上げた、支笏湖の“静けさを味わうための器”。湖面の色と時間の移ろいを背景に、部屋で湯に浸かり、食で季節を綴り、焚き火や茶の所作に心を澄ます——そんな密度の高い滞在が叶います。旅の節目となる記念日から、北海道の自然に身を委ねる連泊まで、静かで贅沢な余白を求める大人の旅にふさわしい一軒です。