定山渓万世閣ホテルミリオーネ Jozankei Manseikaku Hotel Milione 定山溪萬世閣酒店

定山渓万世閣ホテルミリオーネは、札幌の奥座敷・定山渓温泉に建つ全297室の大型温泉リゾートホテルです。イタリア語で「100万」を意味する“ミリオーネ”を名前に持ち、マルコ・ポーロが旅したシルクロードをテーマにしたオリエンタルな館内デザインが特徴とされています。札幌中心部から車で約60分、新千歳空港からは高速道路利用で約100分ほどと、道内外からアクセスしやすく、観光や家族旅行、グループ旅行の拠点として利用されています。

客室は、基本となる10畳の和室に加え、洋室、和洋室、特別室、温泉展望風呂付き洋室、サウナ付き洋室など、多彩なタイプが揃っています。全297室のうち約90室が洋室で、ベッド派のゲストにも対応。温泉展望風呂付き洋室やサウナ付き洋室など、一部客室では自室にいながら渓谷の景色を楽しんだり、プライベートサウナで汗を流したりできます。いずれの客室もテレビ、冷蔵庫、空調、バスまたはシャワー、温水洗浄トイレ、Wi-Fiを備えており、グループで利用しやすい続き間タイプの和室も用意されています。

館内の温泉は、定山渓のナトリウム‐塩化物泉を引いた大浴場が複数あり、広い浴槽と豊富な湯量が特徴です。展望大浴場では、窓の向こうに定山渓の山並みや温泉街の景色が広がり、季節ごとに表情を変える自然を眺めながら湯浴みができます。大浴場には内湯のほか露天風呂やサウナ、水風呂が備えられており、2020年代以降はサウナエリアのリニューアルも進められています。貸切サウナ付き客室の日帰りプランや、日帰り入浴とビュッフェがセットになったプランもあり、宿泊だけでなく日帰り利用でも温泉を楽しめる仕組みです。

このホテルを象徴する施設のひとつが、屋内温水アミューズメントプール「水の王国ラグーン」です。流れるプールや波の出るプール、スライダー、子ども向けエリアなどを備えた大型の屋内プールで、天候や季節を問わず水遊びができるのが魅力です。ファミリー層の利用が多く、プールと温泉を組み合わせて一日中館内で過ごせるボリュームがあります。プールエリアには、寝湯やジャグジーなどスパ要素もあり、遊び疲れた後にそのまま体を温められる動線になっています。

サウナ・スパ面では、露天風呂や内湯に併設されるサウナに加え、プレミアムルーム向けの展望サウナ付き客室も展開されています。公式サイトの特別室ページでは、「湯から、サウナから、部屋から、渓谷の絶景をひとり占め」というコンセプトのプレミアムルームが紹介されており、温泉展望風呂や展望サウナを備えた客室で、定山渓の四季を眺めながら過ごせる構成です。サウナ愛好家向けのプランや、貸切サウナ付き客室の日帰り利用プランなども用意されており、温泉とサウナを中心に据えた滞在スタイルにも対応しています。

食事は、夕朝食ともビュッフェ形式が中心です。ホテル内のビュッフェレストランでは、石窯で焼き上げる自家製ピザ、特製キーマカレー、パスタ、グリル料理など、和洋中バランスよく並ぶメニュー構成が紹介されています。北海道らしい旬の野菜や魚介を使った料理も取り入れながら、子どもから大人まで選びやすいラインナップを意識した内容です。朝食は和洋ビュッフェで、焼き魚や卵料理、サラダ、パン、ご飯、汁物などの定番に加え、日によっては好みの具材を選んで作る丼物やローカルメニューが並ぶ場合もあります。日帰り利用向けのランチビュッフェやディナービュッフェ付き入浴プランも複数設定されています。

館内設備としては、ロビーラウンジ、カフェやバー、土産物店、ゲームコーナー、カラオケ、宴会場・会議室、コワーキングスペースなど、大型リゾートらしい施設が一通り揃っています。コワーキングスペースの日帰りプランも紹介されており、温泉地でワーケーション的に滞在する利用方法にも対応。ロビー周辺や共用スペースでは館内Wi-Fiが整備されており、プレスリリースによれば、客室ごとにアクセスポイントを設置するなど通信環境の改善も進められてきました。

アクセスは、「北海道札幌市南区定山渓温泉東3丁目」とされ、札幌市街地からは車で約60分。公共交通利用の場合は、JR札幌駅からじょうてつバス定山渓行きで約70分、「定山渓温泉」バス停から徒歩数分ほどです。公式信息では、事前予約制の無料送迎バスがJR札幌駅北口から運行しており、荷物が多い旅行でも移動しやすい体制になっています。新千歳空港からは快速エアポートで札幌駅まで移動し、バスや送迎で向かうルートが一般的です。

総じて、定山渓万世閣ホテルミリオーネは、297室の客室、温泉大浴場、屋内プール「水の王国ラグーン」、ビュッフェレストラン、多彩な館内設備を備えた“なんでも揃う”タイプの大型温泉リゾートです。定山渓らしい山あいの温泉地の雰囲気を楽しみつつ、館内で一日完結できる過ごし方がしやすいため、ファミリー層やグループ旅行、企業や団体の利用まで幅広いニーズに応えられるホテルと言えます。