グランドブリッセンホテル定山渓 Grand Blissen Hotel Jozankei 定山溪幸福大飯店

グランドブリッセンホテル定山渓は、札幌の奥座敷・定山渓温泉の高台に建つ温泉ホテルで、2021年7月に開業した比較的新しい施設です。かつての「定山渓グランドホテル」の源泉を受け継ぎ、建物も一新。全館禁煙の7階建ての館内は、どこにいても渓谷の景色を感じられるつくりになっており、札幌中心部から車や送迎バスで約1時間ほどの距離でありながら、自然の中で籠もるように滞在できるロケーションです。

客室は全68室で、すべてが渓谷側に配置されています。壁一面の大きな窓からは、春の新緑から夏の深い緑、秋の紅葉、冬の雪景色まで、定山渓の四季がパノラマで広がります。客室タイプは、温泉展望風呂付きのラグジュアリー和洋室やツイン、ユニバーサルツイン、そしてスタンダードツインなど5タイプ。うち58室には客室内に温泉展望風呂が付いており、好きな時間に自室で源泉かけ流しの湯を楽しめるのが大きな魅力です。スタンダードツインのみシャワーブースのみですが、館内の大浴場が利用できます。

温泉は、ナトリウム‐塩化物泉の無色透明な湯で、「熱の湯」とも呼ばれる保温性の高さが特徴です。地下階の大浴場には、一面ガラス張りで渓谷を望む内湯と、木々が迫る露天風呂を備えており、四季の景色と澄んだ空気を感じながら湯浴みができます。サウナは2種類が用意されており、水風呂やあかすりルームも併設。神経痛・筋肉痛・関節痛・冷え性・疲労回復などに適応があるとされ、観光や日常の疲れをじっくりと癒やしたい滞在に向いた内容です。

食事は、1階の「渓谷レストラン」での夕朝食が基本です。夕食は和洋中それぞれのシェフが手がける全4章・7品のコース仕立てで、和食の前菜・お造りから始まり、彩りの良い中華料理を挟み、メインには十勝ハーブ牛を使った自家製リブ・ローストビーフが供されます。肉の部位選びやスパイス、焼き加減にこだわった看板メニューで、専用ワゴンで目の前で切り分ける演出も行われます。朝食は、和食膳をベースに、野菜や季節の果物、デザートが並ぶビュッフェが組み合わさったスタイルで、朝から野菜をしっかり摂りたい人にも向いた内容です。

レストラン内は、渓谷に面したカウンター席、ボックス席、家族やグループ向けのスペース、授乳室を備えたキッズコーナーなど、利用シーンに合わせた席が用意されています。オープンキッチン越しに調理の様子が見えるつくりで、ドリンクは各テーブルに設置されたタブレットから注文する仕組み。ソフトドリンクはセルフサービスで無料となっており、食事とあわせて気軽に楽しめます。

館内には、ライブラリーや茶室、カフェ・バー、エステサロン、売店などの施設が揃っています。ライブラリー・茶室は1階の大きな窓に面したスペースで、薪ストーブを配した落ち着いた空間の中で読書やお茶を楽しめます。夜はカフェ・バーがライトアップされ、アルコールやソフトドリンクを片手に静かに過ごせる雰囲気です。売店では北海道産のお土産やホテルオリジナル商品を扱っており、アメニティもこちらで選ぶスタイルが採用されています。

アクセスは、札幌市南区定山渓温泉東4丁目。車の場合は札幌中心部から国道230号線経由でおよそ1時間、新千歳空港からは約90〜120分が目安です。宿泊者向けには、JR札幌駅北口からの無料送迎バスが毎日運行されており、前日までの予約制で利用できます。定山渓温泉の中でも渓谷に近い高台に位置するため、館内の多くの場所から四季折々の渓谷美を楽しめるのが特徴で、温泉と景色、食事をゆっくり味わいたい大人の滞在に向いたホテルといえます。