シャレーアイビー定山渓 Chalet Ivy Jozankei

札幌の奥座敷・定山渓、豊平川沿いに佇む「シャレーアイビー定山渓」は、日本旅館の情緒と現代的な快適性を融合させたスモールラグジュアリーホテルです。大きな窓から広がる渓谷の緑や雪景色、木と石を基調とした設えが“静けさの質”を高め、館内の随所で自然の息遣いを感じられます。住所は札幌市南区定山渓温泉東3丁目231。公式ページでも「和のおもてなしが息づく館」として、自然と調和する滞在像が強調されています。

客室数は全26室。すべてスイート仕様で、67〜137㎡のゆとりある間取りを確保。デラックス／コーナー／デラックスコーナー／2ベッドルームのプレミアムスイートという4カテゴリーで、いずれも眺望を活かす大きな窓が印象的です。スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド（SLH）の加盟ホテルとしても知られ、少数精鋭の規模感で上質な滞在を約束します。

最大の特徴は「全客室にプライベート温泉」を備えていること。客室バスは温泉浴槽で、滞在中いつでも好きなタイミングで湯に浸かれます。畳の休憩スペースや床暖房付きの屋内テラス、個別空調など“北海道の四季と仲良くする”ための装備も標準。アップルTVやBluetoothスピーカー、スキンケア一式などアメニティも抜かりなく、長めの滞在でも居心地が落ちません。

ダイニング「ZUI（桵）」は、地産地消の思想を軸に据えたファインダイニング。日本料理をベースにしつつ洋の技法も取り入れ、四季の恵みを“今この地で”味わう一皿に仕立てます。88席の空間には個室や鉄板焼の専用席も備わり、会食から記念日まで幅広いシーンに対応。ワインや日本酒のセレクションも充実しています。

共用空間では“渓谷を切り取る”半屋外テラス「雪見台」と、囲炉裏の火に癒やされるラウンジが旅の余白を演出。ラウンジではセルフでドリンクやスイーツを楽しめるほか、渓谷の移ろいを眺めながら読書や語らいに耽るのも一興です。自然と人の気配のバランスがよく、滞在リズムを整えてくれます。

大浴場は、ミネラル豊富な定山渓の湯を引く内湯と露天、そしてサウナという構成。客室のプライベート温泉に加え、開放感のある共同浴場で“湯の力”を存分に味わえます（清掃時間帯のクローズあり）。渓谷の空気を吸い込みながらの外気浴は、季節ごとに違う心地よさです。

スパ「NIKUR」は“茶・然・香”をコンセプトに、アイヌの伝統や北海道の自然素材を取り入れたトリートメントを展開。お茶や薬草、香の知恵を身体にほどき、移動疲れを芯からリカバリーしてくれます。完全予約制の静かな空間で、旅のテーマに“整える”を加えたい時に頼れる存在です。

フィットネスジムも宿泊者向けに用意。各種マシンやヨガマットを揃え、体を動かした後は目の前の大浴場へ直行できる導線です。アクティビティを挟みながら温冷を繰り返すと、渓谷の滞在が一段と深まります。

アクセスは札幌中心部やJR札幌駅から車で約45分、新千歳空港からはおよそ80分。公共交通ならJR札幌駅前から定山渓行きのバス「かっぱライナー号」で「定山渓神社前」下車が便利です。ホテルでは専用車の手配相談も受け付けており、フライトや鉄道の時間に合わせてスムーズな移動計画を組めます。

主要OTAの掲載でも、プライベート温泉付きの広い客室、清潔感、スタッフのホスピタリティ、夕食・朝食の満足度が高評価。Booking.comの記載では多言語対応スタッフやサウナ・ホットタブ・ガーデン・無料駐車場などの設備が整理され、Agodaはスイートタイプの選び方がわかりやすい構成。Expediaでは“VIP Access”対象として、ダイニングや温泉体験の質が強調されています（最新の掲載内容は各サイトをご確認ください）。

総じてシャレーアイビー定山渓は、〈全室スイート×全室プライベート温泉×ローカルガストロノミー×穏やかな共用空間〉で、渓谷の時間に身を委ねるための器を丁寧に整えた宿。前後泊の“ご褒美一泊”にも、連泊で深呼吸する滞在にも応えてくれます。都市から少し距離を置き、自然とアートと温泉の三拍子で心身を整えたい—そんな旅の目的に、まっすぐ届く一軒です。