シャレーアイビー定山渓 Chalet Ivy Jozankei 定山溪常青藤木屋

シャレーアイビー定山渓は、札幌の奥座敷・定山渓温泉に建つ全26室のスモールラグジュアリーホテルです。所在地は「札幌市南区定山渓温泉東3丁目231」。豊かな森と豊平川に囲まれた一角に位置し、日本の旅館らしい和の要素と海外ゲストにもなじみやすいホテルライクな機能を組み合わせた「旅館スタイルのホテル」として運営されています。

客室はすべてスイート仕様で、広さはおおよそ67〜137㎡ほど。デラックススイートやコーナースイートなどのタイプがあり、全室にプライベート温泉付きの展望風呂が備わっています。どの客室も豊平川と対岸の森を望むつくりで、大きな窓から四季の景色を取り込めるのが特徴です。スタンダードタイプでも67㎡以上あるため、2名利用はもちろん、家族やグループでの滞在でもゆとりを感じられるつくりです。

客室のインテリアは、木やファブリックを多用した落ち着いた和モダンスタイルです。低めのベッドやソファを配したリビングスペース、テーブルと椅子を置いたダイニングスペースなどがバランスよく配置され、長期滞在でも過ごしやすい構成になっています。1階の一部客室にはテラスを備えたタイプもあり、豊平川の流れをより近くに感じながら過ごせると案内されています。

館内には、客室の温泉とは別に大浴場も用意されています。定山渓の源泉を引いた天然温泉の大浴場は、内風呂・露天風呂・サウナを備えた構成で、ミネラル成分を豊富に含む湯が特徴です。入浴可能時間は日中の清掃時間（おおむね10:30〜14:30）を除き、早朝から深夜まで利用できる運用となっており、客室のプライベート温泉とあわせて「気分に応じて入り分ける」楽しみ方ができます。

食事は、館内のファインダイニングレストラン「ZUI（桵）」で提供されます。レストランは全88席の規模で、地産地消を意識した北海道産の食材を中心に、日本料理をベースにしつつ洋のエッセンスを加えた会席スタイルのコースが基本です。朝食は7:00〜10:00、夕食は17:30〜21:00（最終入店20:00）と案内されており、季節替わりのメニュー構成で連泊でも飽きにくい内容に工夫されています。店内には個室や鉄板焼きカウンターもあり、よりプライベート感のある食事や素材を生かした鉄板焼き会席も選べます。

ロビー階にはラウンジと「雪見台」と呼ばれるデッキスペースがあります。雪見台は豊平川と山並みを正面に望むテラスで、新緑や紅葉、冬の雪景色など季節ごとのパノラマを眺められる場所として設計されています。ラウンジには囲炉裏風の暖炉が置かれ、ワインサーバーや各種ドリンク、北海道のスイーツなどをセルフスタイルで楽しめると案内されています。24時間利用可能なため、チェックイン後や入浴後、出発前など、好きなタイミングで一息つけるスペースです。

ウェルネス施設としては、スパ「NIKUR Spa（ニクル スパ）」とフィットネスジムがあります。NIKUR Spaでは、アイヌの文化や北海道の自然素材を取り入れたシグネチャートリートメントをはじめ、ボディ・フェイシャルなど複数のコースが用意されています。フィットネスジムは24時間オープンで、有酸素系マシンやウエイト系マシン、ヨガマット、バランスボールなど基本的な設備を備え、トレーニング後はすぐ隣接する大浴場で汗を流せる動線になっています。

シャレーアイビー定山渓は、小規模ラグジュアリーホテルの国際的グループ「Small Luxury Hotels of the World（SLH）」にも加盟しており、サービス面や設備面で一定以上の水準にある施設として紹介されています。クチコミでも、スタッフの対応、客室の広さ、温泉と食事のバランスの良さを評価する声が目立ちます。特に「全室温泉付きスイート」「静かな環境」「連泊でも楽しめる料理」という点を理由に、リピーターとして再訪するゲストも少なくありません。

アクセスは、札幌市内中心部から国道230号線経由で車で約40〜50分、新千歳空港から車で1時間半前後が目安です。公共交通では、JR札幌駅から定山渓温泉行きの路線バスや高速バスを利用し、「定山渓温泉東」周辺のバス停から徒歩圏内となります。駐車場も用意されており、レンタカーでの周遊旅の拠点としても使いやすい立地です。

全体として、シャレーアイビー定山渓は「全室温泉付きスイート」「地産地消の会席料理」「ラウンジ・スパ・ジムを備えたコンパクトな館内構成」がそろった、落ち着いたタイプのラグジュアリーホテルです。大型リゾートのようなアクティビティよりも、温泉・食事・滞在空間そのものをしっかり楽しみたいカップルや夫婦、少人数の旅行に向いた一軒と言えるでしょう。