エアターミナルホテル Air Terminal Hotel 機場航站飯店

エアターミナルホテルは、新千歳空港国内線ターミナルビル内3階に位置する、“空港そのものの中に泊まれる”ホテルです。住所は北海道千歳市美々新千歳空港ターミナルビル3階。1階は到着ロビー「到着口5番」、2階は出発ロビー「出発口Eゲート」の横に専用入口があり、到着ロビーから段差なくアクセス可能です。JR新千歳空港駅からは屋内通路を通って徒歩約5分で到着でき、外に一歩も出ずにチェックインまで完結する動線が整っています。深夜到着・早朝出発のフライトを利用する人にとって、これ以上ない“空港直結”の立地です。

客室はおよそ188室。滑走路側と駐車場側に分かれており、シングル・ダブル・ツイン・トリプル・ファミリールームなど複数のタイプがあります。広さは約20〜60㎡と幅があり、一人旅の前泊から家族旅行、グループ利用まで、目的に応じて選べるラインナップです。滑走路側の客室からは、航空機の離着陸や誘導路を行き交う機体を間近に眺めることができ、空港立地ならではの“飛行機ビュー”を楽しめます。駐車場側の客室は、静かに過ごしたい人向けの落ち着いた眺望というイメージです。客室には無料Wi-Fi、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、個別空調、温水洗浄トイレなどを備え、ビジネスホテルクラスとして必要な装備は一通り揃っています。

このホテルを語るうえで外せないのが、新千歳空港温泉との連携です。同じターミナルビル内4階にある「新千歳空港温泉」は、ナトリウム塩化物泉の本格的な温泉施設で、大浴場・露天風呂・サウナ・岩盤浴・休憩スペースなどを備えています。エアターミナルホテルの宿泊者は、通常大人2,600円の入館料が無料になる特典があり、フロントで入館カードを受け取って、空港内を徒歩約5分移動して利用する仕組みです。営業時間は概ね10:00〜22:45および早朝5:00〜8:00で、空港の開館時間に合わせて深夜帯は移動できない点にだけ注意が必要です。フライト前に汗を流したり、長旅の疲れを癒やしたりと、“空港で温泉に浸かってから搭乗・帰宅する”という、他では味わえない時間を過ごせます。

朝食は、ホテル3階のレストラン「シェーン・ヴァッサー」で提供される和洋バイキング形式が基本です。朝6:00から営業しており、最終入場は9:15頃まで。フライトの出発時刻に合わせて、早朝からしっかり食べられる時間設定になっています。ビュッフェ台には、ご飯・味噌汁・焼き魚・卵料理・ソーセージ・サラダ・パン・シリアルなどの定番メニューに加えて、ホッケフライやジンギスカン、サーモンなどの北海道らしい料理が並ぶ日もあり、“空港の朝食”とは思えない満足感が得られる内容です。宿泊者は原則無料で利用できるプランが多く、「この立地で朝食無料」は大きな魅力と言えるでしょう。

館内施設は、空港内という特性を活かしつつ、ビジネス滞在にも対応できる構成です。フロントは3階にあり、チェックインは14:00、チェックアウトは11:00が標準。空き状況次第で、追加料金によるアーリーチェックイン（最速11:00〜）やレイトチェックアウト（最長14:00まで）にも対応しています。自前の駐車場はありませんが、空港駐車場を利用できるため、車で来る場合は空港側の料金体系に従うかたちになります。クレジットカードや各種キャッシュレス決済にも対応し、空港内の他施設への動線もすべて屋内で完結するため、悪天候時でも移動ストレスが少ないのが利点です。

客室フロアは国内線ターミナルの3〜5階に配されており、エレベーターや廊下の動線はシンプル。館内には自動販売機コーナーや各種貸出備品、ランドリーサービス（取次）などが用意され、長時間のトランジットや前後泊でも、最低限の身支度を整えやすい環境が整っています。空港内にはビジネスサービスセンターや多数の飲食店・ショップが揃っているため、ホテルの機能と空港全体の機能を組み合わせることで、シティホテル並みの利便性を確保できるのも特徴です。

アクセス面では、JR新千歳空港駅から徒歩約5分、道央自動車道・新千歳空港ICから車で約10分というシンプルな動線です。飛行機で到着したあと、到着ロビーの案内表示に従って1階または2階のホテル入口へ進み、エレベーターで3階のフロントへ上がるだけというわかりやすい経路になっています。天候や時間帯を問わず“空港の中で完結する”という安心感は、特に冬季の北海道では大きな武器です。

総じて、エアターミナルホテルは「新千歳空港を最大限に使い切るためのホテル」と言える存在です。深夜・早朝便利用時の前泊・後泊はもちろん、空港での乗り継ぎ待ちを快適に過ごしたいとき、到着日にそのまま温泉と朝食を楽しんでから道内各地へ出発したいときなど、多様なシーンで力を発揮します。滑走路ビューの客室、空港温泉の無料利用、朝6時からの和洋バイキング、空港内直結という唯一無二の立地が組み合わさり、「空港で一夜を過ごす」という特別な体験を、実用性と心地よさの両面から支えてくれるホテルです。