世界中を見渡しても、「人口が100万人を超え、少雪の年でも年間降雪量が4メートルを超える都市」は札幌だけです。
(参考:札幌市 雪学習NEWS No.27)
それだけ、札幌は「雪とともに生きる街」なのです。
北海道・札幌市では、冬の間に降る雪が街の交通・物流・暮らしに大きな影響を与えます。
約200万人が暮らす大都市である札幌では、道路が雪で覆われると、通勤や配送、観光、そして生活のあらゆる動きが止まってしまいます。
そのため、深夜から早朝にかけての除雪作業は、市民生活を支える重要なインフラなのです。
雪や氷が路面に残ると、バスやタクシーの運行遅延、救急車など緊急車両の通行困難、歩行者の転倒事故増加など、さまざまなリスクが連鎖します。
こうした影響を防ぐために、雪が降り始めるとすぐに除雪機械が動き出し、夜のうちに雪を寄せたり、凍結防止剤を撒いたりして、安全な道路環境を整えます。
ここでは、札幌市が保有・運用している代表的な除雪機械を紹介します。
降雪量や路面状況、場所に応じて、最適な機械が組み合わせて使われています。
幅の広い幹線道路で使われる除雪車。車体中央のブレードで雪を押しのけながら、路面を平らに整えます。
狸小路商店街8丁目(通称たぬはち)で、タイヤショベル(除雪ドーザ)と除雪グレーダの大規模な除雪作業に遭遇しました。
— 北海道暮らしの読みもの (@hokkaidodo_jp) February 1, 2024
冬の札幌で日常生活を送っているとなかなか気づきませんが、除排雪される雪の量を見ると、他のシーズンとグラウンドレベルが大きく変わっているのだと思い知らされます。 pic.twitter.com/qQUfP3ViRW
交差点やバス停、歩道など狭いエリアの除雪に適しています。片側・両側に雪を寄せることができ、機動性が高いのが特徴です。
狸小路商店街7丁目と6丁目の間で。
— 北海道暮らしの読みもの (@hokkaidodo_jp) February 1, 2024
ロータリ除雪車と除雪トラック。 pic.twitter.com/V3e4f5SLbc
積雪が深い道路で活躍します。前方のオーガで雪をかき取り、ブロワで遠くへ飛ばしたり、ダンプトラックに積み込んだりします。
歩道や住宅街の細い道などに適したタイプ。小回りが利き、歩行者の安全を守る重要な役割を担います。
プラウとブレードを備え、広い道路で効率よく雪を押しながら運搬します。除雪後の雪捨て作業でも活躍します。
除雪後に塩化ナトリウムなどの凍結防止剤を散布し、夜間や早朝の路面凍結を防ぎます。見えないところで安全を守る縁の下の力持ちです。
除雪作業員の方々が上にあげた除雪機械を動かし、冬の札幌を支えています。
朝になって私たちが「いつも通り」に歩けるのは、夜通し動き続けてくれる方々と機械の力があるからなのです。
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