環境省による富栄養湖の用語定義は「栄養塩が多く生物生産活動が活発な湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、富栄養湖は湖沼の成因の中で最も多く「158ヶ所(33.1%)」あります。
マトリックス集計表に基づいた分析では、標高が高くなるにしたがって栄養型が富→中→貧になる傾向がみられ、これは、標高が高くなることで人為的係わりが小さくなることによるものと考えられています。
環境省による中栄養湖の用語定義は「富栄養湖と貧栄養湖の中間の湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、中栄養湖は「105ヶ所(22.0%)」あります。
環境省による貧栄養湖の用語定義は「栄養塩が乏しく生産活動の低い湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、貧栄養湖は「124ヶ所(25.9%)」あります。
マトリックス集計表に基づいた分析では、すべてではないものの、水深が深いほど貧栄養性の状態である傾向が認められます。
環境省による酸栄養湖の用語定義は「湖水の水素イオン濃度が高く酸性の湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、酸栄養湖は「20ヶ所(4.2%)」あります。
環境省による鉄栄養湖の用語定義は「湖水に鉄分を多量に含む湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、鉄栄養湖は「1ヶ所(0.2%)」のみで、福島県の深泥沼です。
環境省による腐植栄養湖の用語定義は「湖水に腐植物質を含み黄褐色かつ弱酸性の湖沼」です。
環境省が行った第4回湖沼調査における全国478ヶ所の湖沼のうち、腐植栄養湖は「63ヶ所(13.2%)」あります。
マトリックス集計表に基づいた分析では、腐植栄養湖はその形成が主として低地湿原によることから湿原の最も多い低標高に多く分布しています。
環境省による調和型湖沼の用語定義は「生物群集の構成や生産活動が特定種に偏ることなく、一様に栄養物質で支配されている湖沼」です。
調和型湖沼には、富栄養湖、中栄養湖、貧栄養湖が該当します。
環境省による調和型湖沼の用語定義は「湖沼中に異常に多く含まれる化学物質により、生物生産の内容が支配を受けている湖沼」です。
非調和型湖沼には、酸栄養湖、鉄栄養湖、腐植栄養湖が該当します。
北海道の富栄養湖
北海道の中栄養湖
北海道の貧栄養湖
北海道の酸栄養湖
北海道の腐植栄養湖
環境省 第4回自然環境保全基礎調査 湖沼調査報告書 1993